真空包装機の性能なんてどこのメーカーも一緒でしょ???

先日、お客様から「真空包装機の性能なんてどこも一緒でしょ。外観や金額が違うくらいだけですよね。」と質問いただきましたので、お答え致します。

真空包装機は袋の中を脱気して、袋口を封止する機械です。
袋内の空気を抜くには、①袋内へノズルを挿入する方法。②真空チャンバーを用いる方法。③スチーム充填による方法。のいずれかによって行われます。

どの位脱気しなくてはならないか?等の各種条件によって選定しますが、業務用の場合、チャンバー式が多く採用されています。因みに家庭用の真空包装器でチャンバー式は今のところないと思います。ノズルへ差し込むタイプが主流です。

チャンバー式というのは、真空容器(チャンバー)内に袋口を封止するシール機構を持ち、チャンバー内を真空するために真空ポンプを使用します。
真空ポンプも種類やメーカーにより性能が異なります。
食品の真空包装で使用される場合は、オイルロータリー式真空ポンプが最も多く使われています。

真空到達度をみるのに、現在はPa(パスカル)で気圧の状態を計ります。0(ゼロ)に近づく程、真空到達は良いのですが、0(ゼロ)にすることは出来ません。オイルロータリー式真空ポンプ単体での真空到達度が大体30~133Paくらいです。がしかし、配管やチャンバーからリークがあるため、真空包装機としてみるともう少し数値は大きくなります。でも、食品包装だとこれくらい到達してくれれば十分な性能です。私達が今生活している空間、地表付近の気圧が大体1013hPa(=101300Pa)ですので、これに比べるとかなり気圧が低いということがわかります。

真空到達度が良い程、袋内に残る気泡がなくなり、いわゆる「真空が良い」となってくるわけですが、この真空到達度がメーカーによってかなり異なります。特に海外製の真空包装機は国内メーカーのものより悪いモノが多いです。特に安価なものほど気をつけたほうが良いです。

「これまでA社の真空包装機を使っていたけど、B社にしてから気泡が多くなった。」というケースが時々ありますが、それは真空到達度の差異が原因かもしれません。

真空包装機を選定されるときは、イニシャルコストだけでなく、被包装物、製造現場の状況、出来る限り多くの情報を集めて選定されることをオススメ致します。